はじめに

 地域経済とは、日本全体をいくつかの地域に分け、ひとつの地域のお金の流れを考える方法です。何故なら、日本と一言にまとめても、地域によって個性が大きく変わってくるからです。

 まず自然環境に違いがあります。日本は、南北に長い弓なりの形をしている島国ですので、北海道と沖縄では気候が大きく違います。生えている樹木や生息している動物や昆虫、川や海で生きる魚も違います(※)。

 さらに、人々が作ってきた文化にも違いがあります。長い歴史を通して受け継がれた言葉や風習、美術工芸品、町並みや史跡など、その地域にしかない大切な文化があります(※)。

 ひとつの地域にどんな特徴があるかをしっかり調べることができる地域経済という視点が重要です。

 

参考

※国土技術研究センター「意外と知らない日本の国土」
http://www.jice.or.jp/knowledge/japan/commentary01#jump_07

※文化庁「伝統文化を活かした地域おこしに向けて」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/hokoku/chiikiokoshi_gaiyo.html

 

 

地域経済の課題は?

 地域経済の課題は、その地域その地域の特徴に応じてあります。しかし、日本各地の地域経済で共通の課題もあります。「人口減少」と「気候変動による災害」です。

課題1、人口の減少

 人口の減少には2つあります。

 ひとつは、亡くなる人よりも生まれる人が少なく、年々人口が減ってしまう人口の減少です。もうひとつは、人々が生まれ育った地域から別の地域や外国に引っ越してしまうために起こる人口の減少です。

 特に、多くの人たちが学校や仕事を求めて東京首都圏に引っ越してしまう「東京一極集中」、東京以外の地域で人が減ってしまう「地方過疎化」が深刻です。

 多くの人たちが地域から去ってしまい人口が減ると、その地域で様々な問題が出てきます。1.人が少ないため、スーパーや飲食店、レジャー施設、個人経営の病院が閉まってしまいます。勤めていた人が失業してしまいます。2.電車やバスなどの交通機関も運賃を集めることができず運転する区間を減らすことになります。3.田んぼや畑で作物を作ってくれる人がいなくなります。4.授業や部活動が成り立たなかったり学校が減って行きます。

 そのような問題が重なり、さらにその地域の人達が東京に引っ越してしまうという悪循環が大きな課題となっています。

 

参考

※国土交通省「国土交通白書2015」
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h26/hakusho/h27/pdf/np101200.pdf

課題2、気候変動による災害

 気候変動は日本だけでなく世界の課題です。日本でも、気候変動のため、一部の地域に今まで経験したことがないような大雨が降り、土砂崩れや大規模な洪水が起きています。気候変動による災害が起きることで、家を失ったり仕事を失ったりする方々が大勢います。農業・漁業・林業などを続けることができなくなる方々もいます。

 気候変動の影響は、日本全国一緒ではありません。地域によって大きく異なります。ある地域では大雨洪水が起こり、ある地域では干ばつが起きたりします。その地域にいる植物や動物たちへの影響にも違いがあります。地域の人々の命や健康、財産を守り、地域経済を守るにはどうしたらいいか?地域の特性に合わせた対策が必要になっています。

 

参考

環境省 気候変動適応法の概要
http://www.env.go.jp/earth/tekiou/tekiouhou_gaiyou.pdf

環境省 気候変動適応計画について(平成30年11月)
http://www.env.go.jp/earth/gaiyou_r.pdf

 

地域経済を活性化するために

地域に住む人々が幸せに生活するためには、住みやすい環境や長く働くことができる仕事が必要です。安全安心な環境を作りながら、その地域の経済を活性化することで仕事を作り、人口の減少を防ぐ必要があります。現在、国や地域で注目されている課題解決方針に「持続可能な開発目標SDGs」と「スーパーシティ構想」があります。

持続可能な開発目標SDGs

持続可能な開発目標SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、2015年9月の国際連合サミットで決められました。日本だけでなく、世界が目指す目標です。「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを宣言しています。短い期間だけ一部の人だけが豊かになる経済活性化ではなく、長い期間全ての人が豊かになる経済活性化を実現するための解決策です。気候変動対策もこの持続可能な開発目標SDGsに含まれています。

 

参考

総務省 持続可能な開発目標(SDGs)
https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/kokusai/02toukatsu01_04000212.html

スマートシティ

人口減少を食い止め、災害に強い地域を作るためにも、今「スマートシティ」が注目されています。新しいIT技術を使い、住みやすく便利な地域を作る計画です。地域から東京に引っ越さなくても学校に通え仕事ができ、便利な生活ができるのであれば人口減少を防ぐことができます。また、気候変動による大きな災害が起きた時も様々なサポートができます。

 

参考

内閣府「スーパーシティ」構想とは
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/supercity/openlabo/supercitycontents.html

※日本総研 東 博暢 主席研究員「第4次産業革命期における街づくり戦略」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/supercity/dai2/shiryou6.pdf

地域経済コースで学べること

 日本全体で地域経済の活性化が注目されています。地域の経済を活性化することで、多くの方々が、住み慣れた地域で安定して働くことができるようになります。地域の課題を解決し、地域経済を活性化できる人が今求められています。

 専門学校 松江総合ビジネスカレッジ地域経済コースでは、経営・経済分野での知識を習得できるだけでなく、地域について深く知ることができます。さらに、直接、地域課題解決プロジェクトに関わることで実践的な課題解決能力を修得できます。オープンキャンパスや個別相談もあります。是非一度ご相談ください。

 

参考 

専門学校 松江総合ビジネスカレッジ 地域経済コース
https://bijisen.sctg.ac.jp/course-lineup/ModernBusiness/manager-course/