はじめに

社会が急速に発展していく中で、様々な職業が生まれています。進学する学校の選択肢も増えてきました。そのため、どのような学校が自分の夢や目標に合っているのか悩んでいる方が大勢いらっしゃるかと思います。自分の夢や目標に近くためには、大学と専門学校のどちらがいいのでしょうか。今回は大学と専門学校の違いについて紹介します。

学校生活の違い

大学の良さ

大学は、ひとつの物事を深く探究するための設備が整っています。部活動以外では殆ど学生間の交流がありません。中学や高校のようなクラスもありません。自分でカリキュラムを作り、マイペースに探究したい方に向いています。同じ授業をとっている友達でも、選ぶ進路が大きく違いますので、卒業後全く違う場所や世界で働く同級生と意見交換できる良さがあります。

専門学校の良さ

専門学校はクラス担任がいて、勉強・進路・学生生活の相談ができるという大きなメリットがあります。さらに専門学校はそのまま就職に繋がるため、自分と同じ進路をとる仲間と出会えることが大きなメリットです。近年、学校のグローバル化が進んでいます。外国人留学生が専門学校を選ぶ事例が増えてきました。同じ業種を目指し支え合いながら国際交流もできることが専門学校の良さです。

【参考】
文部科学省 専修学校パンフレット
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/03/31/1332361_3.pdf

 

勉強内容の違い

授業や試験内容の違い

専門学校は、社会に出てすぐに役に立つ知識や技術を学ぶことが出来ます。実験や実習をたくさん取り入れてわかりやすい授業が行われ、卒業後に職場ですぐに活躍してもらうように丁寧に練習をする授業がメインとなっています。一方、大学は研究をする場所ですので、抽象的で複雑な概念について学んだり、長い論述文を書く練習をすることが多くなっています。やはり勉強面で気になるのは定期テストについてですね。専門学校と大学とでは定期テストにも違いがあります。専門学校では職場でもすぐに使える知識や実技をテストしますが、大学では理解し覚えた内容を長い文章を書くレポート形式のテストが中心です。専門学校の授業のノートや試験問題・解答はそのまま仕事で使え、大変便利です。

 【参考】
文部科学省 専修学校パンフレット
https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/senshuu/1280727.htm

学校教育法 第9章 大学
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000026#J

知識や能力の証明「称号」「学位」

授業や実習・実験に参加し、試験を受けて単位をとります。卒業するために必要な単位を取り卒業すると、称号や学位という知識や能力の証明書をもらうことができます。専門学校の場合は、「専門士」「高度専門士」という称号です。大学では「学士」、短期大学では「短期大学士」です。これらの称号や学位は国に認められた知識や能力の証明ですので、一生通用する資格です。

 【参考】
日本学術会議 学位と称号の違い
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigaku/pdf/gakui6-2.pdf

独立行政法人 大学評価・学位授与機構 高等教育分野における品質保証システムの概要
https://www.niad.ac.jp/n_kokusai/info/japan/overview_jp_j_ver2.pdf

2019(令和元)年度外国人留学生在籍状況調査結果
https://www.jasso.go.jp/about/statistics/intl_student_e/2019.html

途中で進路を変更したい時

専門学校から大学への編入

専門学校で、社会で役に立つ知識や能力を学んでいる途中で、「この分野について学術論文が読みたい」「もっと深く研究したい」と思うことがあるかもしれません。また、人生における様々な出会いの中で、大学でしか取得できない資格が必要となる場合もあるかもしれません。その場合は、専門学校から大学へ編入するという方法があります。

 【参考】
文部科学省 専修学校パンフレット
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/03/31/1332361_5.pdf

大学卒業後、社会人になった後に専門学校へ

近年、大学卒業後やすでに一度就職した方が、専門学校で学ぶ事例が増えています。専門学校の授業は、そのまま仕事に役立つからです。働きながらでも遠方からでも学べるように、日本政府も専門学校でのリカレント教育(生涯教育)を応援しています。今後一層、幅広い世代が専門学校で学ぶことになるかもしれません。

【参考】専修学校リカレント教育総合推進プロジェクト
https://www.mext.go.jp/content/20200508-mxt_shougai01-000007019_1.pdf

まとめ

今回は大学と専門学校の違いについて紹介しました。大学と専門学校はどちらにも良さがあり、日本社会の発展を支える重要な教育機関です。研究者になりたい方や興味ある分野について深く探究し専門書や論文をたくさん読みたい方は大学が向いています。一方で「好きな仕事」がすでに決まっている方や、社会ですぐに役立つ知識や能力を身に付けたい方、同じ業種で働く友達と出会いたい方には、やはり専門学校をおすすめします。

具体的な学校生活や授業内容について知りたい場合は、専門学校の個別相談会やオープン・キャンパスを利用することをおすすめします。どうぞ気軽に相談してみてください。


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